既設側溝をリニューアル
ダブルツーアール(W2R)工法
やさしい道づくりに採用、 騒音、粉塵問題解消
三和コンクリート工業(株) 森田芳文次長

三和コンクリート工業(株)・森田芳文次長 熊本土木事務所のやさしい道づくり工事に既設側溝をリニューアルする「ダブルツーアール」(W2R)工法が採用され、その優れた施工性が立証されている。従来工法ではハツリ時の騒音、粉塵といった公害が頭を悩ませていたが、新工法により問題をイッキに解消。コスト縮減にも貢献し、歩道のバリアフリー化促進に一役買いそうだ。
 この工法は、既設側溝の不要部分となる内側をを専用カッターによって切断後、プレキャスト製の蓋を設置し側溝をリニューアルするユニークな新技術。特徴は何といってもその施工性。騒音も少なく、夜間作業でも周辺住民に迷惑をかけない。切断時に水を使うため粉塵も皆無。「スドドドドッ」と猛烈な音と粉塵の中でハツッていたこれまでの側溝改良のイメージが嘘のようだ。
 現場の条件にもよるが一日約30bの切断が可能。既設側溝を痛めることなく切断、使用できる上、プレキャスト蓋の設置で工期を大幅に短縮、コスト縮減が図れるという。専用カッターは、リモコンで遠隔操作できるため作業時の安全性にも問題はない。
 熊本土木事務所がこの工法を採用しているのは「戸島熊本線やさしい道づくり(高齢者対策)工事」。熊本市尾ノ上地内の店舗・住宅が軒を連ねる場所で車、自転車、人がひっきりなしに通る交通量の多いところ。「未だ工事中なので評価はこれからだが、周辺住民に与える影響や施工性などのトータルコストを考えれば非常に良い工法では」(維持課施設係)と上々の手応えを感じている。
 国土交通省が制定した「道路の移動円滑化整備ガイドライン」では、車道から歩道の高さを標準で5abと定めている。「現在の歩道改良は、歩道を低くすることで対応しており、側溝を切り下げる本工法のメリットが有効」と話すのは、熊本県内で工法普及を展開する三和コンクリート工業鰍フ森田芳文次長。今後、歩道のユニバーサルデザインは需要も多いため、工法の普及促進に鼻息も荒い。 
2007.08.20掲載

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