究極のUD対応舗装ブロック「バリアフリーペイブ」
「すべての人が主役≠フ歩道に」

(株)野田市兵衞商店 野田三郎社長


 段差解消や歩道幅員の拡大など、障害者を含め多様な歩行者の快適性が求められている歩行者空間。熊本県は昨年「道路に関するユニバーサルデザイン指針」を策定し、▽水溜まりが出来ない透水性舗装の採用検討▽平坦で滑りにくい舗装▽保水性舗装の採用検討―など、安全に安心して移動でき、人や自然環境にやさしい歩道空間≠ノ向けた配慮事項を示した。
 そのような中、全国で約64万平方bの施工実績を持つ舗装材が『バリアフリーペイブ』。野田市兵衞商店(熊本市)が販売と施工を手掛け、光の森や国道3号、新幹線新水俣駅、玉名駅下停車場立願寺線の歩道など県内では3万平方b以上で使用され、機能性の高さから広がりをみせている。国交省からNETIS登録されており、その性能はお墨付き。
 同社では、これまで舗装材として主にタイルやレンガ、自然石を取り扱ってきたが、どうしてもそれぞれに欠点があった。「UD、透水・保水性、エコの3つをキーワードに、UDに沿った究極なものはないか」(野田三郎社長)と模索するなかで、辿り着いたのがこの舗装材だった。
 特徴は、▽側面に前後のブロックをかみ合わせるための凹凸を設け段差の発生を防ぐ▽表面に、目地部と同じ4_b間隔のラインを加工し、滑りにくく不快な振動を軽減▽透水タイプには保水機能もあり、蒸発散効果で路面の温度を低減▽骨材に35%リサイクル材を使用―など、まさに同社のキーワードどおり。耐久性に優れ、価格も石材・タイル・レンガより安価である。
 発売以来、6年が経過したが、その間3回の製品改良を行った。先月、開発メーカーの日本興業梶i香川県さぬき市)と共同による走行体験会を熊本県身体障害者福祉センターで実施。仮設した舗装路を車いす使用者に走行してもらい、体感覚など意見を聞き取った。今後の改良や新製品開発の参考にするとともに、300角タイプの販売も計画している。
 野田社長は「車いす、ベビーカーも含め歩道を利用するすべての人が主役であるということ一番に考えている。まずは知ってもらうことが必要で、走行体験を重ね熊本の快適な歩道づくりに貢献したい。また、歩道だけでなく、建物まわりのバリアフリー化時にも取り入れていきたい」と力を込めた。
2006.04.13掲載

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