農林水産省宇城農地整備事業所
岩ア幸彦所長
建設業の協力得て、円滑な事業推進
8工区計777fに及ぶ区画整理事業を推進する宇城農地整備事業所。事業所開設から約5年、初弾工の着工から約3年が経ち、工事完了を目前に控える地区も出てきた。4月に所長に就任した岩ア幸彦氏は「建設業界は貴重なパートナー。これまでの工事実績を踏まえながら、より良い現場条件や工事規模の設定など、柔軟に検討していきたい」と語る。
――着任の抱負を
4月に閣議決定された「新たな食料・農業・農村基本計画」では、農業の生産コスト低減を図るための施策として、農地の大区画化等が位置づけられている。現場の最前線を担う当事業所としても、宇城地域の皆様の期待に応えられるよう、区画整理や暗渠排水、排水機場の整備などを着実に進めていく。
――これまで担当されてきた業務は
農政局では予算管理や職員採用、補助事業、本省では河川協議、バイオマス発電、国土強靭化など幅広い業務を担当してきた。特にバイオマス発電は、牛の糞を発酵させて、発生したメタンガスを燃料として発電するというもので、FIT(固定価格買取制度)の協議担当を務めた。今思えば貴重な経験だったと感じる。
――宇城地域の印象は
温暖な地域で、一年を通して農業に適した環境だ。地形的にも干拓地を利用した平らな土地が多く、大区画化に向いている。また道の駅をはじめとする販売拠点も賑わっており、JRや高速道路など交通の便も良く、これらの好条件を生かしながら、農業を主体とした地域活性化を一層推進していきたい。
――区画整理事業について
全8工区のうち、先行して着手した南豊崎、浅川工区の区画整理が終わり、残る暗渠排水工事も年度内に完了する見通し。今年度からは、新たに亀松、出村・宇土割工区の区画整理工事に着手する計画だ。残る4工区についても、換地計画原案の取りまとめを順次進めており、合意形成が完了次第、実施設計業務や工事に取り掛かる。
事業推進にあたっては、県や市としっかり連携しながら、現地との調整を進めていくことが重要。区画整理完了工区の先行事例などを活用し、農家の方々にも積極的に情報共有を図っていきたい。
――地元建設業の存在は
区画整理工事は関係者も多く、きめ細かい調整が必要であり、地元建設業の方々をはじめ、建設業界全体の協力が得られなければ事業は進まない。貴重なパートナーだと認識している。
工事を始めてから3年間の実績を踏まえ、工事を進めやすい現場条件や工事規模の設定など、より円滑な事業の推進に努めたい。
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【略歴】岩ア幸彦(いわさき・ゆきひこ)。愛媛大学農学部卒業後、1990年(平成2年)に農林水産省入省。本省農村振興局設計課課長補佐(強靭化計画班)、中国四国農政局農村振興部地域整備課長、同局農地整備課長を経て、4月から現職。山口県岩国市出身、1967(昭和42)年生まれ。 |