熊本県建設業協会鹿本支部
支部長 渕上雄司氏
「山鹿市のポテンシャル」更に高める
熊本県建設業協会鹿本支部の新支部長に渕上雄司氏(フチガミ代表取締役)が就任した。山鹿市の発展を最優先に、市の高いポテンシャルを引き出すため、建設業の知識や経験、技術を生かし、行政に提案していく姿勢を示す。
―就任の抱負を
歴史文化や観光資源、農業資源、教育環境など、山鹿市のポテンシャルはとても高いと感じている。そのポテンシャルを引き出すピースが必要だ。そういった意味で、協会員、行政と連携し、山鹿市の発展と持続可能な建設産業づくりに取り組んでいきたい。
―具体的な取り組みは
山鹿市の発展が、地元産業の発展に繋がっていく。建設業の果たす役割に災害対応もあるが、まずは「山鹿市が発展し価値を更に高めていくために何が必要か」という視点に立ち、建設業としての知識や経験、技術を生かし、行政に提案していきたい。
山鹿市民は歴史や文化を大切にする人が多く、開発が遅れる要因にもなっている。例えば、豊前街道沿いは、幅員4b未満の2項道路がかなり残っているため建て替えができず、地価も下落している。防災減災の視点で捉えれば、火災時には大型の消防車が近付けない。一定の道路幅を確保することも必要ではないか。
また、国道3号と325号は、災害等で高速道路が通行止めになれば、熊本地震時がそうだったように大渋滞となり、物流・人流が滞ってしまう。熊本市や菊陽方面への新しい道路ができれば、そういった課題も解決できるのでは。
―会員企業の課題および課題解決に向けた具体策は
県の土木A2等級以下の32社、地区協議会も含めれば45社で構成しており、大規模災害時の対応や防疫活動に多少の不安を感じている。従業員の高齢化も深刻で、人材の確保・育成が最大の課題だ。労働時間規制や資機材高騰、賃金上昇などもあり課題は山積している。
業務効率化を考えればICTと遠隔臨場は不可欠だろう。研修会や講習会を開催し、チャレンジできるきっかけをつくりたい。ただ、小規模現場でのICT建機活用や山間地での遠隔臨場には課題も多く、設備投資も必要だ。会員の声を聞き、個々の企業でできないことを協会として発注者と議論していきたい。受発注者双方で取り組まないと先には進まない。
―会員へのメッセージを
それぞれ各地区の祭りへの協力や献血活動、消防団活動等に携われており、そういった活動が、地域に根ざした建設業であり続ける一つのかたちだと思う。未熟だが、先輩方の教えを受けながら、発展する山鹿市、魅力ある建設業を目指し、微力ではあるが尽力していく。将来を明るく感じられる協会活動に繋げられれば。会員の皆様にも協力をお願いしたい。 |