熊本県道路舗装協会会長に就任
岩本 敏則氏
会員企業の底上げ目指す

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 5月の総会で熊本県道路舗装協会会長に就いた岩本敏則氏(翔栄建設)は、「舗装専門業の集団として、会員企業のメリットに繋がるよう底上げを図っていきたい」と話し、国・県への陳情活動に力を注いでいく構えだ。コロナ禍での船出となった新会長に話しを聞いた。


―会長就任にあたっての抱負を
少しでも会員のメリットに繋がる施策を講じてもらえるよう、国・県に対して強く要望していきたいと考えている。すべての経済活動の基盤は道路であり、物流の基幹。4年前の熊本地震でそのことを痛感した。当協会は舗装専業の会員が多くいるが、半分近くは中小・零細の企業。格付で上位クラスに残れるような対策を陳情し、会員の底上げを図っていきたい

―新型コロナウイルスの影響で経済が停滞しているが
 こういう時だからこそ、例えば米国のルーズベルト大統領が導入したニューディール政策のように、思い切った財政出動をお願いしたい。その受け皿に我々建設業がなれればいいと思う。建設業は裾野が広い。公共事業を積極的に推進し雇用を創出すれば、消費が促進されて、派遣切りなどの雇用不安も緩和されると思う

―若手人材の確保も急務となっているが
 なかなか若者が入ってこない。この問題は舗装協会だけでなく、建設業界を上げて取り組む必要がある。最近では、PR活動や現場見学などで少し変わってきたのではないか。震災復旧でも、若い世代の人達に我々の仕事をアピールできたと思う。ただ、工業系に進学している生徒はそれなりの気持ちを持っているので、普通高校の生徒にも目を向けてもらえるような対策が必要。いまは機械化されていて自動で計測したりするので、専門の学校に行かなくても、深い技術がなくても従事できる。そういうことをまずは知ってもらわないといけない

―外国人雇用での課題は
 日本の人口はこれ以上増えないので、外国人労働者や技能実習生などといったお題目を付けず、半ば永住して働けるような思い切った政策を打ってもらいたいと思う。一人でも多くの外国人が働けるよう、国主導で改革し、外国人と共存共栄できればいい。外国人に手を貸してもらわないと、経済基盤が揺らいでしまう

―今後の取り組みについて
 舗装工事に関しては、一般の土木業者ではなく、専門技術を持った舗装協会の会員を優先的に指名してもらえるよう働きかけていきたい。制度的になかなか変えられないのも分かるが、土木業者が落札すると工事を大手に投げてしまう場合もあり、結局県の公金が大手(県外)に逃げていく。それでは舗装専業が減るばかりだ。災害対応や維持管理、除雪作業など、地域に必要であることを訴えていきたい。
2020.7.2掲載

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