熊本市造園建設業協会
吉村 昌洋会長
未来の地球環境を担う仕事

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 「造園業界の魅力づくりに積極的に取り組んでいきたい」と話す吉村昌洋氏(皆楽園社長)。5月の通常総会で、熊本市造園建設業協会の新会長を任された。都市景観づくりや後継者育成、江津湖の指定管理など、協会の今後のあり方について話を聞いた。





――会長就任の抱負を
 造園業界は、緑の景観や都市環境、広い意味で言えば未来の地球環境づくりを担っている。そのことを社会にアピールしながら、魅力ある職業として専門的な活動に取り組んでいきたい。また、県内には公園施設やコンサルなど緑に関わりのある団体がほかにもあるので、そういう方たちと一緒になって、業界全体が潤うような活動ができればと思っている。

――行政への思いは
 熊本市役所には造園専門の職員が数人しかいないので、もっと人数を増やしてもらえるよう働きかけている。樹木の剪定一つをとっても、技術的なことが分からないと「伸びているから切ってくれ」となる。造園業は生き物を扱う仕事。「こういう景観をつくるため、こう剪定していく」というように、同じ知識を持った者同士で協議していくことがとても重要だ。
 そのため、市からの依頼で毎年、職員対象の講習会を開いている。一般的な座学や剪定方法、消毒の仕方など、我々が普段やっていることを理解してもらえるよい機会と捉えている。
 今後は樹木の維持管理がウエートを占めてくると思うが、高木はきちんと管理しておかないと、腐朽による倒木などの危険がある。市の事情もあると思うが、本庁と各土木センターに常時数人の技術職員がいるような体制を取ってもらえればありがたい。

――技術力向上の取り組みは
 3年ほど前から、次世代を担う若い技術者を対象に、京都への先進地視察を行っている。日本庭園や壁面・屋上緑化など、伝統的技術と最新技術を勉強し、知識や技術の向上に繋げてもらおうという試み。意欲的な技術者をもっと伸ばしてやりたい。
 安全面については、県造園協と合同で安全大会を毎年開いている。各企業の施工現場をパトロールし、会員同士で意見を出し合っている。

――江津湖公園の指定管理者になっているが
 江津湖は市民のオアシスなので、整備も含めて良い公園にしたいと思っている。管理しているのは旧体育館から広木地区まで。将来は湖の周りにウォーキングコースを設け、散策できれるようになればと考えている。また、江津湖の良さを知ってもらおうと、月に1度「江津湖塾」を開き、いろんな催しを展開している。協会主催の「みなも祭り」は今年も10月3・4日にあるので、是非遊びに来てほしい。
2015.7.6掲載

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