熊本県室内装飾事業協同組合 中野秀喜理事長
建設従事者の確保が課題
5月に行われた熊本県室内装飾事業協同組合の第40回通常総会で、新理事長に中野秀喜氏(中野装飾代表取締役社長)が就任した。材料費の高騰や、若年層の人材不足等が問題化する中、組合員と一丸となって活力ある組合運営を目指す。新理事長に意気込みを聞いてみた。
――就任の抱負をお願いします
長年、組合活動に積極的に参加する組合員が少ないことから、活性化を図る必要があると考えている。これまで、技能祭への参加や、賛助会員との交流会・意見交換会などの行事を行ってきたが、これからは、次世代青年部に頑張ってもらいたいと思っている。
――業界の現状はどうでしょうか
工事単価、人手不足、社会保険加入など多くの問題を抱えている。これらの解決に向け、今年2月に専門工事業10団体が熊本県建設業協会建築部会(現・熊本県建築協会)と協定を結び、雇用安定に向けて連携強化を図っているところだ。それと、建築工事において、内装工事は最後の工程になるので、前職種の遅れによるしわ寄せが多い。このため、県等に対して適正な工期、工程の確保を要望している。
我々の業界は、一人親方が多いのも特徴。組合員はじめ、非組合員に社会保険加入を指導し、保証問題を解決していかないと人材はなかなか確保できないだろう。
――技術指導や若年技能士育成についての取り組みは
7月10日に、熊本市職業訓練センターで「防災業務講習会・防火壁装講習会」を開催する。若い人に限らず、組合員全員、非会員にも参加を呼びかけている。また、平成26年度は、内装仕上げ施工(木質系仕上げ工事作業、プラスチック系床仕上げ工事作業、表装仕上げ工事作業)の技能検定がある。当組合では数年前から、人材育成を目標とした「技能士の育成」「内装士の育成」「建築施工管理技士の育成」を積極的に進めている。組合員企業の後継者が、これらの資格取得に貪欲に取り組む姿勢が多くみられ、喜ばしく思っている。
――任期中にやり遂げたいことはありますか
これまでずっと、技能士の育成に力を入れてきたことから、やはり、この仕事に従事する人を増やすことが重要だ 。そのためには、当組合だけではなく、元請を中心に建設業界が一体となって、この問題に取り組まなければならないと考えている。 |