就任インタビュー
熊本県設備三団体協議会会長 田中純司氏
大規模組織で発言力増す
「同じ設備業界に属する者同士が一堂に会し、共に協力し合って、業界の将来を見据えた活動を展開していきたい」。これから本格スタートする3団体協議会を前に、田中純司会長(県設備設計事務所協会会長)は意気込みをこう語った。
――協議会設立の経緯は
業界は、適性な価格で良質な設計・施工を望むものの、受注金額が安く、ダンピングも発生し、経営状態は思うようではない。加えて現場は高齢化が進み、次世代を担う若者が全く定着していない。
この現状を危惧した設備設計事務所協会の木村秀崇前会長が「設計と施工の関係団体が一つになり、知恵を絞って業界を発展させるべき」と3団体での打開策検討を呼び掛け。今年4月、経営の安定化と人材の育成などを目的とした協議会を正式発足させ、7月に定款を作成して、祝賀会での設立報告に至った。
――3団体が連携するメリットは
電気工事業工業組合約700社、管工事業組合連合会約270社、設備設計事務所協会約130社の会員数をあわせると、協議会は延べ約1100社の大規模組織となる。各方面での発言力を増すほか、設計、電気、管のそれぞれの立場・視点で様々なアイディアも生まれる。
――今後の活動内容は
まずは協力体制を強化させるための親睦活動を行い、会員の意志の疎通を図る。経営管理に関する調査研究、新技術などの勉強会・見学会なども予定しており、生産性を高め、適正な利益を求めながら経営の安定化に努力する。
設備業界を若者に広く知ってもらうための施策も今後検討に入る考えで、3団体で情報を密に交換していきたい。 |