就任インタビュー
熊本県建設業協会八代支部長 土井建氏
「適正な受注で社会資本整備に貢献」
(社)熊本県建設業協会八代支部は、5月に開催した第19回通常総会で土井建氏を支部長に選出、新体制で船出した。厳しい地方財政が続く昨今、公共工事縮減や入札制度の影響で過当競争やダンピング問題に直面している建設業界。低迷する現状を打破するため、土井支部長に抱負などを聞いた。
――就任の抱負は
平成8年から14年間、副支部長として活動を支えてきたことで、支部の内容や流れはわかっているつもりだ。前任からの流れを引き継ぎつつ、自分なりに頑張っていきたい。
我々は建設工事を通して会社を運営している同業者の集まり。協会としては、各社が従業員の雇用を守り、生活を支えていけることが重要だ。そのためにも、適正な受注を行い、自分たちが請け負った工事で社会資本整備に貢献していくことが一番大事だと考える。過当な競争や不当なダンピングが無いよう各関係機関に働きかけていきたい。
――各支部とも会員減少が問題になっているが
八代支部では、会員が一致団結して現況打開に取り組んでいる。その結果、会員数の減少率が抑えられていると思う。
今後も会員相互で理解を深め、不況の波にのまれないように頑張っていきたい。
――予算縮減で公共事業が厳しいが
リーマン・ショックのような恐慌がまた、いつ起きるかわからない現状だが、公共事業が無くなることはないと思う。失業者が増え、どうしようも無い時にこそ公共事業は必要になってくる。
どこの企業も、いままで精一杯の自助努力を行い、材料費や給料などすべて削りに削ってきたが、もう限界のところまできている。発注量を多くして欲しいのはもちろんだが、この不況時では難しいだろう。
――現状からの打開策は
たとえば、ダンピングによる品質低下防止を前提とした総合評価方式についても、工事場所によっては110%あるいは120%の金額でも出来ない工事もある。
抜本的な積算・入札制度への変更が必要ではないかと考えている。支部から働きかけて、業界全体で実現できるよう努力したい。 |