一般社団法人 熊本県電設業協会
  会長  岩崎 裕氏
 魅力ある電設業界の共生を実現
 登録基幹技能者の育成に努力


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 会員数の減少に歯止めを。技術・技能後継者の確保も必要だ―。課題が山積した協会の新会長を託された岩崎裕氏(不二電気工業椛纒\取締役・熊本市)。「歴代会長の名を汚さないよう全身全霊職務にあたり、魅力ある電設業界の共生を実現したい」と意気込む。また協会は、昨年12月の中間法人法の廃止に伴い、法人格を一般社団法人に変更。今後は公益社団法人への移行を視野に協会運営に取り組む方針で、岩崎新会長の舵取りに期待がかかる。岩崎新会長に抱負などを聞いてみた。




――協会が抱える喫緊の課題は
 他産業と同じく、電設業界も技術者や技能者の高齢化が進み、後継者の育成が求められている。その解決の一つと考えるのが昨今注目される登録基幹技能者の育成だ。
 現在熊本県内の電気工事基幹技能者はおよそ230人で、うち登録基幹技能者は半数程度と把握している。この技能取得者は、経営事項審査の加点対象となる上、将来、すべての現場において配置することが必須条件になると思われるので、一人でも多くの技能者を教育、育成していきたい。
 今年は、昨年の登録基幹技能者の認定講習に続き、これまで九州では福岡開催のみだった特例講習(基幹技能者をすでに取得した者を対象とした講習)も8月に熊本県で開かれることが決まった。地元熊本での開催という恵まれた受講環境なため、会員には是非頑張って頂き、今後も、熊本開催が継続されるよう努力していく。

――会員数が協会設立時(平成14年)の106社をピークに、現在は73社と減少傾向にあるが
 協会は、共に助け合い、利益を追求し、様々な情報を発信・共有する場。講習会や講演会、技術研修会の受講など多くのメリットがある。景気低迷の理由から脱退された企業も再度加入を検討して頂けるよう委員会活動を活発にし、会員の増強に努める考えだ。

――このほか、注力したい事業施策を
 年2回の社会奉仕活動の継続実施に加え、熊本県との防災協定の早期締結。特に奉仕活動では、我々と同じ組織にあたる熊本県電気工事業工業組合と連携を図り、2団体共同によるボランティア活動が実現できればと考えている。

――公益法人関連3法の施行に伴う協会の目指す方向は
 今回の法人格の変更は、中間法人法の廃止に伴うもので、法の解釈では、これまでに設立された中間法人は自ずと一般社団法人に移行しなければならない仕組みになっている。従って、現時点での組織運営などにあまり変化はない。いわば、これから5年間の移行期間内に一般か公益かを選択するという今がスタート地点だ。
 上部組織となる(社)日本電設工業協会では、現在、「公益社団法人」への移行を視野に動いている。公益に移行するためには、非常に厳しい条件を整えなければならないが、行政庁のお墨付きが得られ、税制の優遇措置も受けられることから、我々も上部組織と連携し、公益へ向けた活動を展開したい。
2009.08.03掲載

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