熊本県建具木工協同組合
理事長 森山健蔵氏
組合の風通しをよくしたい
長期にわたる景気低迷により、建具業界でも多くの業者が厳しい経営を迫られている。逼迫した状況の中、今年5月の通常総会で新理事長に森山健蔵氏(巨X脇工業)が就任した。森山理事長に今後の抱負や業界の現状などを聞いた。
――就任の抱負を。
組合の風通しをよくしていくことが当面の目標。組合に直接関係するしないは別として、様々な情報を的確に組合員に伝達していければと思っている。組合員からの意見を汲みながら、何か一つでも組合の為に出来ることを形にしていきたい。
――業界の現状は。
我々の親会となる全国建具組合連合会の会員数も年々減少傾向にある。県内の組合員数も、私が青年部にいた20〜25年ぐらい前から比べて、現在では5分の1程度まで減少した。
昨今の景気低迷により、厳しい局面を迎えているなかで、建具という業種だけで生き残っていくのは難しい。現に、業種を建具に一本化せず、多角経営をしている会社は多い。建具業界だけに言えることではないが、純然たる専門工事だけで、今後、会社を経営していくことは非常に困難なのではと考える。
――何か打開策があれば。
合併などでお互いに足りない部分を補い合うことで、億単位の仕事が受注できれば、生き残るための解決策は見つかると思う。多くの仕事が県外の業者に外注されている状況の中で、県内の業者が手を取り合って仕事を回していかないと、結果的には技術者も育っていかないだろう。
――今後、業界や組合が取り組むべき課題は。
もっと若者が技能士の資格を取りたいと思えるように、資格自体の魅力を高めていくべき。そのためには、試験を難しくして水準を高くすることも必要だと思う。組合としては、青年部との連携や異業種団体との交流などを通して、本当の意味で理解し合える組織づくりをしていきたい。 |