熊本県推進技術協力会
会長 立川 和行氏
「静かで安心の推進工法普及へ」
県民のライフラインである上・下水道の構築に―。静かで安心な推進工法≠豊富な経験と高品質の施工技術で提供している熊本県推進技術協力会。建設産業界が厳しい時代に突入している現在、2代目会長に就任した立川和行氏(叶迪エ組代表取締役)に抱負や今後の活動方針など聞いた。
――就任の感想・抱負は
大変な時期に引き継いだと思っている。
公共工事の縮減や入札制度の改革で、競争激化が拡大している昨今、原油高の影響もあり、資材の高騰が、さらに会社経営を圧迫している。こんな時でも未来の生活環境を考えれば下水道の普及は重要≠ニの認識の上で、協力会として何ができるか、定例会で検討しながら、会員全員で行動していきたい。
――推進工普及に向けた活動等は
県民が衛生的に安心して生活していくには、 海岸・河川・湖沼および地下水の水質汚濁防止と洪水対策が不可欠。そのためには下水道の普及が重要となってくる。そのことを広く生活者に理解いただけるようPRを進めていく。
また、推進工法による下水道工事は低騒音のため、「現場周辺の人々が日々の生活や通行に支障をきたすことも少なく、施工精度が良くなる」といった高い技術力を行政の発注機関やコンサルタントに積極的に働きかけていきたい。
――会員に望むことは
このような時代だからこそ、各企業の経営者に、経営の安定や品質確保の更なるレベルアップに努めていただきたい。また、推進工事技士をひとりでも多く育成することに力を注いでもらいたい。
――行政等(発注機関等)に望むことは
推進工事の発注は、会員企業への元請け・下請けに関して、適正な施工価格による発注が第一。
施工については、推進工事の大半が地下工事。そのため、他の一般土木より、土質や地下水、その他埋設物の影響を受けやすく、当初の設計計画通りの施工が困難となる場合が多々、見受けられる。変更申請に対する対応処理を、迅速かつ効率的にお願いしたい。
――厳しい状況が続く、今後の熊本の建設業界について
まず、これまで築いてこられた業界の方々の労苦に敬意と感謝を称したい。
ものづくり≠フ技術力を継承しながら、現在の技術者や職人達が新たなことに挑戦していくためにも、業界と行政がすべての面で協力し、県民に公共工事の必要性を理解いただくよう努力していかなければならないと考えている。
――業界で働く後輩や若者に何か
技術力で、より地域に貢献できるよう、新しいことにチャレンジし、努力してもらいたい。 |