「『請け負け業』ではなく、行政と対等な立場で」
熊本県建設業協会青年部会長に就任した
味岡建設(株)代表取締役専務  味岡 憲司


味岡憲司氏

 設立13年目を迎える熊本県建設業協会青年部の会長に味岡憲司氏(味岡建設椛纒\取締役専務)が就任。18年度のスローガン―協生・競生・共生―生きるために今すべき事《脱請負》≠フ実現に向けた取り組みがスタートした。味岡氏に就任の抱負や青年部運営、建設業の課題などを聞いた。


――就任の抱負を
 青年部は、若い経営者が集い、未来の県建設業界を語り切磋琢磨する場所。協会のあり方が議論されている昨今、青年部の必要性も問われているが、青年部は自由な活動ができるのが強み。国や県などと懇談会を持ち、そこで貴重な意見を聞くとともに、私たちの声も届けていきたい。
 親子で同時期に親会と青年部の会長職に就くのは、全国でも珍しいことだが、やりやすい部分もある。良いところを反映させ、協力していけたらと思う。
――どのような部運営を
 誰が見てもわかるようオープンな形で活動する。 スローガンの実現に向け、 行政(協生)、 業界(競生)、 県民(共生)の3委員会を設置しており、 行政との協力、 業界内部の競争、県民の建設業へのイメージアップを図りたい。
――「行政との協力」を具体的にいうと
 建設業に入って最初に不思議に思ったのは『請け負け業』であるということ。顧客(行政等)と一緒に「もの」を造っていく仕事なのに最初から負けているのはおかしい。行政と対等の立場でものを言わなければ。
 私たちは、顧客の意見を図面に反映させ、ユーザーである一般県民の使い勝手の良いもの、景観等に配慮したものを少しでも安く∞工期内に出来上がる≠謔、努力している。無理な工期や設計変更、行政と地元との連絡などこれまでも協力をしてきた。積算にしても、人と物が動けばお金は掛かる。
 常に誇りを持って仕事をしているということを、行政と協力するなかでアピールしていきたい。
――会員はピーク時より半減しているが
 現在の会員は約100人。20・30代は、現場で仕事を覚える時期。年代が上がると、複数の現場で指揮を執っており、会議のたびに熊本市内に出てくるのはなかなか難しいのが現状だ。
 青年部がある協会支部は6支部。青年部のない地区にも足を運んで声を聞き、立ち上げを呼び掛けたい。組織が出来れば、意見を言える道筋が出来る。厳しい時こそ、地域の意見を発信しなければいけない。
――公共事業が減少する中での建設業の役割は
 公共事業不要論や、「公共工事は建設業を喰わせるためのもの」―とか言われているが、国が向かっている方向と、マスコミの論調に若干ずれがあると思う。私達の仕事は国づくり=B高速道路や駐車場、歩行者専用道路等を造るのは観光面や交通の利便性向上のため。下水道を造るのは、環境に配慮し川を汚さないため。決して建設業のためではない。
2006.06.26掲載

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