2019年国土交通大臣表彰（建設事業関係功労）を受賞
清原商会代表取締役 清原 健志氏
管工事の魅力を感じてほしい
 「受賞できたのも管工事業組合をはじめ、すべての方々のお陰です」。満面に喜悦の色を浮かべ、何度も感謝の言葉を口にする。
2代目として家業を継いだが、準備万端でのスタートではなかった。「大学を卒業後、他社で修行してから戻る」という青写真は、父親の病気で変更を余儀なくされ、2年で大学を中退した青年に会社の運命が託された。当時は、オイルショックのど真ん中。「会社を存続させるため昼夜を問わず働いた」と振り返り、「継続は力なり」をモットーに業績を積み上げてきた。
2012年から県管工事業組合連合会の副会長、熊本市管工事協同組合の副理事長といった要職を務める。その中で発生した熊本地震では、甚大な管路被害で熊本市内全域が断水に追い込まれた。応急復旧のため組合会館に泊まり込むなど陣頭指揮に当たり、早期の断水解消に尽力した。全国管工事組合連合会からも、約8000人の仲間が応援に駆け付けた。「全国で自然災害が多発している。熊本地震で受けた恩返しの意味も込め、被災地からの支援要請に対して、いち早く対応できるよう体制を構築したい」と意気込む。
ライフラインの柱である「水」を支える管工事業界でも、人手不足が影を落とす。「最近の若者は、賃金よりも休日の数と室内での仕事を選ぶ傾向にある」と分析。「週休2日制の導入はもちろんだが、何とかして仕事の魅力や重要性を感じて貰いたい」と思案を巡らせる。若手の技能者には、関連を含め40近くあるという資格の取得を呼び掛ける。「資格があれば、手当が増え技術力も向上する。独立も可能だ」。
最近の楽しみは、近場での山登り。頂上で食べるおにぎりは「最高です」と目を細める。昭和28年生まれの65歳。 |
