平成25年度職業能力開発関係厚生労働大臣表彰を受賞した
住商産業(株)代表取締役 内田正寛氏

訓練生には防水マンの心意気を


 「私個人ではなく、(一社)熊本県防水工事業協会が若手や技能士の育成等に積極的に取り組んでいることが評価されたのだと思っています」と控え目に話す。温厚誠実な人柄で責任感が強く、その優れた企画・行動力は、長年業界を牽引してきた。
 熊本市技術専門学院の防水施工科の創設に携わり、現在までに職業訓練指導員として積極的に若年技能者の指導・育成にあたった。特に一級防水技能士資格取得に力を入れ、これまで多くの有資格者を輩出した。
 訓練生に対する思いは人一倍強く、「防水技能士は10種類もあり、勉強しなければならない量が圧倒的に多い業種。しかし、それをやり遂げることが、防水マンのプライド」と鼓舞する。「防水屋は、自然(雨)から建物を守るという重要で、責任と技術≠ェ要求される仕事。その心意気を、訓練を通して気づいてもらいたい」。
 福岡県の八女高校を卒業後、同志社大学法学部政治学科に入学。卒業後は、住友化学工業医薬事業部に入社し、10年間働いた。昭和57年に住商産業を創業。やるなら全力でやる≠モットーに、これまで培った経験を生かし、雨漏りや修繕工事の営業に奔走した。そんな中、熊本市の楠団地の劣化調査・改修設計、施工を受注。「今思えば、この仕事を請け負ったことが、この道で生きていくスタートとなった」と振り返る。
 その後は、建築改修工事の新工法の開発・技術普及活動に取り組み、「統一ピンネット工法」など業界に新分野の受注をもたらした。
 趣味は、音楽鑑賞、車、読書。自宅にあるオーディオルームで、ピアノ、ジャズ、クラシックを聴くことが何よりの楽しみという。
2013.12.5掲載

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