(社)熊本県測量設計・建設コンサルタンツ協会長に就任した
(株)有明測量開発社 代表取締役社長 藤本
祐二氏
「協会員であることの優位性働きかけ」
「これまでもそうだったが、技術研修や講習会を通して協会員であることの優位性を発揮できるよう関係機関に働きかけていきたい」。この春、県内建設コンサルタント業62社を束ねる会長に就任。不況に喘ぐ業界にあって受注範囲の拡大に向けた取り組みに意欲を燃やす。
目下、国の発注機関との協議に力を注いでいる。昨年末には、全国測量設計業協会連合会九州地区協議会を通じ、国土交通省九州地方整備局と国土地理院九州地方測量部に地場業者への受注機会の拡大、優先的な指名を要望してきた。特に選挙の年≠ニいうこともあり、活動にも熱が入る。
「直轄事業だって地元の負担金が入っている。定型的な業務関係は、我々会員で十分な成果品を納めることができる。測量と設計を別々にしたり、ロットを短くしたり、発注の仕方をちょっと変えるだけでも受注機会や雇用の拡大にもつながる」。九州地方整備局とのこうしたやり取りには多少の手応えを感じている。「企画部は好意的だった」と顔を綻(ほころ)ばせる。
この5月には熊本県と『大規模災害時の支援活動に関する協定』を締結した。協会の組織力や会員の専門的知識・技術を活かした取り組みで、社会貢献を理念とする活動が形となった。「国や市町村ともつくっていけたら、と思っている。そうした地元の地道な活動が行政との信頼関係につながるはずだ」。
公共工事の減少は、人材の確保にも暗い陰を落とす。ピーク時には400人以上いた九州測量専門学校の学生も今では80人弱。大学の工学部系も同じ傾向だという。「外国がどうかは知らないが、我々日本人の技術は世界でも高い位置にあるはず」ともっとグローバルに視野(仕事)を広げることで、若い世代に業界の魅力を示せることを訴える。
何事も一生懸命≠ナあることを心がける。学生時代にやっていた野球やサッカーに取って代わったのはゴルフで、もう25年のつき合いになる。丸い地球を測る技術は、ボールから学んだのかもしれない。
熊本市二本木で家族5人で暮らす。昭和34年生まれ。 |