平成20年建設事業関係功労国土交通大臣表彰を受賞した
(株)西山塗装 代表取締役 西山 登司氏
祭り″Dきな業界のリーダー
熊本県の塗装業界を担うリーダー的存在。「明朗かつ誠実な性格で、指導力も抜群」と、関係者の誰もが口を揃える。熊本県塗装業協同組合の副理事長として16年、專本塗装工業会の熊本県支部長も務め、今年度からは同工業会九州ブロックの副会長にも就任した。
「業界発展のため、少しでもお手伝いが出来ればとの思いでやってきた。身に余る光栄で、恐縮している」と謙虚に受賞の喜びを語る。いいいろ塗装の日(11月16日)に因んだボランティア活動や若手技能者への技術指導などを積極的に実施。塗装業界のイメージアップを図るとともに、社会的地位の向上に尽力してきた。
その手腕は、熊本県塗装会館の設立時(平成5年11月)にも発揮された。会館建設が暗礁に乗り上げる中、建設委員長として物件探しや調整に奔走。全組合員が一律増資に応じ、借入金なしで現在の会館が購入できた。「会員相互の団結が一層強まった」と振返る。
昭和40年、高校卒業後、父親の経営する会社に就職。「平々凡々とした生活を送っていた」というが、6年後に転機を迎える。父親が交通事故で急逝、24歳の若さで会社を背負うことに。「従業員の生活を守るのが第一。必死に事業の拡大と経営の安定に努めた」。
数多くこなしてきた現場の中では、熊本城天守閣の修復工事(平成5年)が印象深いという。熊本城は、いわば熊本のシンボル=B失敗は許されないというプレッシャーが大きく伸し掛かった。「あれほど、神経を使った現場は初めて。完成した時の喜びは忘れられない」。今でも年に2〜3回、塗装状態を確かめているそうだ。
物静かな言動からは想像できないが、根っからの祭り″Dき。今年新たに藤崎宮秋季例大祭に「最好會」(さいこうかい)の会長として飾り馬を奉納する。「人々に喜びを与え、伝統文化を継承したい。でも、一番喜んでいるのは自分」と笑う。
趣味はゴルフ。「練習なしのぶっつけ本番」がモットーだ。熊本市在住の61歳。 |