国土交通省熊本港湾・空港整備事務所長に就任した 宮石晶史氏
常にベストを選ぶ姿勢大切
八代港5・5万dバースに19年度より新規着工
。熊本県経済の競争力強化に大きな飛躍をもたらす施策の決定と共に事務所長として赴任した。「全国的なあらゆる数字をみても熊本は地域が持つポテンシャルをうまく引き出せていない。すばらしい地の利は、特性を十分に発揮できるはず」。
新規事業を有効的にするには、ハード整備に合わせた物流・産業基盤の強化を指摘する。「水深14bの岸壁があればほとんどの外洋船に対応できる。これから熊本がアジアの貿易拠点となるには、どう企業立地を進めていくかがカギだ」。地元(八代市)に足を運ぶ中で「経済界に勢いがある」と手応えを感じている。港町八代の個性を引き出すことで新規事業との相乗効果を狙う。
熊本は、竜門ダム、熊本河川国道と3回目。自身、芦北町出身、八代高校卒とあって、勝手知った庭≠フようなものだ。前職は本省建設施工企画専門官で、特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律、いわゆるオフロード規制法の策定に携わった。
大学では機械工学を専攻し、自動車メーカーに就職していく友人達を横目にやりたい仕事にこだわった。「機械工学をより専門的に追求していく研究者より、マネジメントしていく国の仕事に惹かれた」。その手腕は法律策定のみならず、新技術を直轄工事に採用する『評価試行方式』の原動力となった。この方式は18年度から本格運用。採用した技術の中には全国数十個所で展開しているものもあるという。
判断に困ったときは、勇気を持って人の意見を聞く。自分の考えより正しいと判れば、すぐに改める。君子は豹変す≠出向先(経済産業省)の上司から教わった。「常にベストを選ぶ姿勢が大切」。懐が大きくないと出来ない柔軟な発想で、熊本の港湾・空港行政の舵を取る。
昭和40年生まれ。休日は友人とゴルフを楽しむ。
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