「仕事で培う技術が好成績へ繋がる」
第39回熊本県電気工事技能競技大会で優勝した
(有)城北電気工事 星乃 真佐人氏
「出場者のレベルが高く競技が終わった時点で、優勝は無理だと思った」。自らも驚く結果は、4度目の挑戦でようやく掴んだ栄冠。結果発表の時は「まさか!」のひと言が飛び出した。
大会は、電気工事技術者の技能習得意欲の増進と、電気工事業の発展を図ることを目的に毎年開催。一昨年の大会では、準優勝に輝き、昨年の大会では、誰もが優勝候補と認めていた。しかし、配線時に合成樹脂をバナーで焦がしてしまう大きなミス。「また、一からの出直しだ」。落胆と同時に優勝したい≠ニいう気持ちが一層強まった。
今大会の課題は、大会開催数をかたどった『39』の配線で、県内から22人の技術者が競技に挑んだ。課題は1カ月半前に発表があり、予め競技への準備ができるが「何といっても日々、仕事で培う技術が好成績へ繋がる」と語る。
電気工事業に就いて今年で9年目。「なんとなく」と、安易な考えで選んだこの道だが、今では、仕事に対し、お客様との対話を重視し、お客様にとって使い勝手がいいものを提供することを心がける。「いつの間にかこの仕事が好きになっていたのでしょうね」。
11月26日に鹿児島で開催される九州大会には、熊本県代表として出場する。文字通り九州一を決める大会で、各県の厳しい予選を勝ち抜いてきた者が腕を競う。「求められる技術も高度で、細部にこだわった審査も行われる。バランスの良い丁寧な仕上げをしていきたい」。寡黙な職人の目が輝いた。
平成元年に県立鹿本商工高等学校電気科を卒業後、県内のプラスティック成型工場でオペレーターに従事。平成9年、居髢k電気工事に入社。山鹿市に祖母、両親、妻、娘3人の8人暮らし。昭和45年生まれ。 |