「人間的な信頼関係を大切にし、仕事を楽しむ」
(社)日本建築士事務所協会連合会の17年度年次功労者表彰を受賞
(株)岩佐設計代表取締役 岩佐敏憲氏


岩佐敏憲氏 9月に会社が創業25周年の節目を迎え、受賞は二重の喜びとなった。「気持ちを一新し、今後も業界のために努力していくだけ」。晴れやかな表情のすぐ後には、新たなスタートへの意欲をみせる。
 建築家を目指したのは、父が役所でエンジニアをしていたのがきっかけ。漠然としながらも、自分も何かの分野で技術者として働きたいとの衝動に駆られた。
 昭和51年に千葉工業大学建築学科卒業後、熊本大学の研究生として1年間知識に磨きをかける。一級建築士の資格取得は、その後3年間勤めた県内の設計事務所の従業員時代。取得後まもなく、現在の滑竝イ設計を立ち上げた。
 設計にあたっては、"施主との人間的な信頼関係"を最も大切にし、"仕事を楽しむこと"を心がける。この考えは創業当初も今も変わらない。ひとつだけ変わったとすれば、お客様に提案するデザインへの自信。「若い頃は他人の設計がよく見え、設計の営業活動に消極的だったが、最近は本当に満足できるもの、喜んでもらえるものを提供する自信がある」と語る。
 (社)熊本県建築士事務所協会で理事を務める傍ら、(財)熊本県建築住宅センターで一般消費者からの住宅相談のアドバイザーとしてお手伝いをする。
 センターに寄せられる相談件数は年間400件程。阪神淡路大震災後は、住宅の耐震補強等の相談が最も多かったが、最近は、住宅品質確保促進法の施行で、欠陥住宅の紛争処理などの相談が目立つという。「消費者が住宅に求めるものも時代の流れとともに変化するのでしょうね。建築家もこれまで学んだノウハウを活かし、時代に合った提案をし続けなければいけない」。
 気持ちが一番休まるのは、仕事の合間に南阿蘇村の別荘に泊まり、旧長陽村の温泉施設憩いの家の風呂に入る時。「この施設の設計は私が手掛けたのですよ」と目を細めた。熊本市在住。52才。
2005.10.03掲載

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