八代建築設計監理協会会長に就任した
       早水親廣氏(ハヤミズ建築設計事務所・八代市)


 このほど開かれた第18回八代建築設計監理協会総会で『技術、研修、交流』の3本柱からなる16年度事業計画が可決承認された。「今後は各委員会での活発な事業活動に力を入れ、協会の活性化に努力したい」。会員も100数社を超え、大きく発展した協会の舵取り役に責任の重さを自覚する。

 同協会の16年度事業計画は、建築士各々の技術を共有することで合理化を図ることができるという考えのもとに構成された。昨年度までは、各委員会が予め設定された事業を行ってきたが、今年度からは、各委員会が「何がしたいか」という意見を出し合い事業を組み立てたという。

 「協会の発展には、まず会員の意見交換が必要」。これまで事業が挙がっても実行できなかったのが現実で、名ばかりの事業に終わっていた。「このような形態をとることで、各人の技術を皆が共有でき、しかも無駄が省ける」。すでに協会のトップとして統率力を発揮する。

 建築設計業界に入ったのは、芝浦工業大学建築学科卒業後の昭和50年。父親が建築関係の仕事をしていたこともあって、興味を持った。この道への第一歩は、まず大工の仕事から入った。壁、天井など現場で1年間勉強した。「おそらく、大工の仕事をしていたことは、誰も知らないでしょう(笑)」。

 その後、昭和53年に現在のハヤミズ建築設計事務所を設立。公共施設や民間住宅など数多くの物件を手掛けてきた。「仕事で自分自身に100点をつけたことはない」。しかし、施主に設計を提案する際は"ゆとり・遊びの合理性を見い出してもらえるよう"こだわりを持って常に取り組む。

 これからの八代については日奈久の再生を望み、「景観を残しつつ開発を進めていくことがベスト」と訴える。ただ、日奈久一帯は防火地域に認定されているため、木造建築物の施工ができないのがネックだ。

 「鉄筋コンクリート造では風情が無くなる。消火栓等の整備を充実させ、条例を取り除いていくことができないだろうか」。八代市政の社会資本整備にも積極的に提案を投げ掛ける。

 モットーは何事も一生懸命。趣味は魚釣り、ゴルフ、キャンプと多趣味でアウトドア派。「結局、趣味も仕事に繋がる。外を見てみないとアイデアも生まれない」。八代市出身。52歳。
2004.05.13掲載

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