平成15年度の建設マスターに選ばれた
             (株)ノーグチ    田上 照男氏


 「鉄筋工ひと筋40年、地道に頑張ってきて本当によかった。そして、良い環境を与えてくれたこの会社に巡り会えたことも大変感謝している」と建設マスター(優秀施工者国土交通大臣顕彰)受賞の喜びを控えめに語る。

 今までに手掛けてきた仕事は膨大な数に及ぶ。中でも印象に残っているのは、その当時、東洋一≠ニ言われていた九州自動車道の白岳第一橋(球磨郡山江村)。「両車線とも眼鏡橋という非常に珍しい架設工事に携わることができ、誇りと自信が持てました」。

 鉄筋工には『仕事度胸』と『慣れ』が必要だという。しかし、現場を担当するたび、工事の規模は違っても、良いものを造ろうと思う新鮮な気持ちは、今でも変わらない。どの工事も設計図通りに1mmの狂いもないよう造るのは非常に困難。無事完成した時の喜びは、何物にも代えがたい。

 「決して私一人の力で受賞できたのではない。部下の協力があったからこそ」。今後は、部下が毎日安全に作業が行えるよう気を配り、後進の指導にも力を入れていきたいと意欲を見せる。

 東京で行われた授賞式には、奥さんと二人で出席。「今までなかなか一緒に旅行などする機会がなかったので、今回の受賞が良いきっかけとなりました」と笑顔をみせる。

 水俣市在住、56歳。休日には自分の船で釣りを楽しんでいる。
2003.06.19掲載

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