平成15年度の建設マスターに選ばれた
ニシム電子工業(株)熊本支店サブリーダー 篠田健治氏
「電気通信工」として優秀施工者国土交通大臣顕彰、いわゆる建設マスターに選ばれた。「一番喜んだのは親父。近所に言いふらしてしまって」。
情報通信システムの設計・構築、商品開発など、仕事の内容は多岐にわたる。「他の建設業に比べ、仕事内容を説明しにくい職種。たとえばイントラネットにしても、その制御・管理システムを構築する、いわば裏方。目に見えないところに、私たちの仕事がある」。
昭和52年入社。技術系の仕事に就きたいという漠然とした思いで今の仕事を選んだ。入ってみてすぐに、この仕事は自分に合っていると感じたそうだ。
九州電力熊本支店ビルの通信工事、ダム総合管理システムの構築、宇土市のイントラネット整備−など様々な現場を手がける。
その分、ストレスも多い。「建築現場では、他の業者が工事中のところに、機械を据えたり配線したりするので、とても気を使う。オフィスリニューアルでは、電気を止められないので、工事は休みの日か深夜。年末年始にやることもある」。「あまりの気苦労に、歯がぼろぼろになってしまって、歯医者から『仕事は何ですか』と、驚かれたこともあるんです」と笑う。
今は、まさに情報化社会。競争も厳しい。「それ以上に大変なのが、日々、進歩する情報技術についていくこと。新しい商品が、2ヶ月後にはカタログにも載っていないこともある。毎日が勉強」と話す。一昨年からは、サブリーダーとして、後進の指導にもあたっている。
5月30日、東京で開かれた式典では「前から二列目の席だったので、扇大臣がすぐ目の前にいて、とても緊張した」。15年度に誕生した建設マスターは全国で472人。このうち、電気通信工は、篠田さんを含め、わずか7人。
趣味は庭いじり。中でも芝刈りが大好きで、二週間に一度はやっているとか。菊池郡泗水町の自宅では、妻、両親、子供3人の7人暮らし。44歳。 |