熊本県建設業協会鹿本支部
支部長 松本千秋氏
生き残りへ会員と思案・協議

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 5月の通常総会で熊本県建設業協会鹿本支部の新支部長に松本千秋氏(荒川建設代表取締役)が就任した。熊本地震からの復旧・復興を最優先に取り組むとしながらも、完了後の建設業界の姿を案じて生き残り策を探る。




―就任の抱負を
 先ずは、熊本地震からの復旧・復興を最優先に取り組む。発注率はかなり高くなっているものの、工事完了率はまだまだ低い。鹿本管内は幸い地震被害が少なく、支部会員企業の数社が被災地の復旧工事に参加されているが、様々な課題を抱えている。受注者の負担とならないよう支部としても課題解決に向け協力・支援していきたい。
 また、最近では地震や豪雨、台風などの大規模な自然災害が全国各地で発生しており、防災減災に向けた地域建設業の役割が増大していると感じている。我々の知識や経験を生かして、危険個所を抽出し、行政に提案するなど、地域の安全安心に貢献していきたい。

―課題および解決に向けた取り組みは
 働き方改革法が6月末に成立し、事業環境の変換期を迎えている。ただ、建設業は天候に左右される仕事であり、完全週休2日制の導入には課題が山積している。支部として対応をしっかり協議し、職場の環境改善に取り組む。技能者不足や社員の高齢化も深刻だ。建設業の魅力を発信し、若者の入職促進や担い手確保に繋げたい。
 ICTの導入による生産性向上については、大規模で土工量の多い現場で優れているのは一目瞭然で、自分も実際に経験して、ICT建機の魅力は感じている。しかし、この鹿本地区では、そういった大規模な現場は殆ど無く、大型のICT建機だとかえって施工しづらく、ICTを使える用途も限られてくる。小規模な現場や狭隘な現場でも使い勝手が良くて効果が発揮できるよう、ICT建機の小型化が必要だろう。

―今後の支部活動は
 復旧復興事業の完了後の対策を考えないと大変なことになるのではないか。阪神大震災など復旧後の地元建設業界の顛末を参考にして、支部会員や先輩方から幅広く意見を求め、みんなで思案・協議しながら生き残りを図っていきたい。
 また、これまで同様に、地元の山鹿灯籠まつり、かほくまつり、鹿本招魂祭を通したボランティア活動に参加し、地域貢献に努めていく。

―支部会員へのメッセージを
 若輩者ですけれど、支部会員と山鹿地区建設業協議会会員の皆様の期待に応えられるよう努力してまいりますので、御理解と御協力をよろしくお願いします。
2018.7.9掲載

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