(株)オオタ
代表取締役社長 太田真二氏
 厚生労働大臣表彰を受賞
 これからも若手育成を継続


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 11月の「職業能力開発促進月間」に伴う平成21年度職業能力開発関係厚生労働大臣表彰があり、熊本県内では、(株)オオタ(太田真二代表取締役社長、熊本市)が技能振興関係で表彰を受けた。職業訓練、技能検定の推進および技能の振興について、大きな功績があった事業所・団体・個人を表彰するもので、同社の長年にわたる技能五輪や、その他技能振興に関する活動が認められた。太田社長にこれまでの取り組み等を聞いてみた。



――受賞の感想は
 県の方から「今回は個人ではなく、事業所を推薦したい」との話しを頂き、「会社として賞を貰えれば大変名誉なこと」と思い、お願いした。
 弊社では、先代の時代から、若手を育てることを基本姿勢に随時、若者を受け入れ、育成に力を注いできた。今回、賞を頂いたことによって、普段の活動が認められたということが一番嬉しく思う。
――これまでに技能五輪全国大会に送り出した選手は
 平成10年頃から、これまでに7人の選手を出場させた。そのうち2人は2回出場している。平成14年に開催された地元熊本での大会の時には、銀メダルを受賞した。
――選手育成の方法等は
 もともと創業時から、若い職人を育てることに重点を置いているが、平成10年からは社内に「オオタ左官訓練センター」を開設して、高卒は2年間、中卒は3年間訓練を行っている。入社する訓練生のほぼ100%は高卒だが、卒業後は国家試験(左官二級技能士)の受験資格が得られるとともに、受験に際して学科免除の特典もある。 
 訓練の内容は、まず1カ月かけて道具の名前、安全面を教える。その後、本人の適性を見て、普通の左官の仕事ができるよう訓練し、徐々に現場に出していく。
 現場の責任者としてやっていくことが一人前と捉えると、早くて5年、遅い人は10年以上かかる。
――会社で独自に取り組んでいることは
 最近では、左官の仕事が昔ほど多くないため、タイル張りもできるよう訓練している。技能五輪に出場した選手の中には、左官とタイルの両方で一級技能士を持っている者もいる。正直いうと、左官よりもタイルの一級を取る方が難しく、現役のタイル張り職人でも困難だといわれている。実際にタイル張りの仕事もやっているので、それがここ数年、取り組んでいることと言える。
――若者向けてのメッセージは
 我々の仕事というものは、造った建物が実際に形となって現れ、非常に満足感、達成感が得られる仕事。自分もそうであったように、そのことを粋に感じてやってもらいたい。
――今後の目標は
 今回、受賞した件にしても、継続してやってきたことが評価されたと思う。厳しい時代ではあるが、これからも若手の育成を続けていき、それが会社の業績につながっていけばと思う。
2009.12.10掲載

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