「安全で適正な処理、信頼される部会に」
熊本県塗装業協同組合 アスベスト部会長 木下 顕氏


木下 顕氏

 社会問題となっているアスベストの適正な処理等を行うため、熊本県塗装業協同組合は「アスベスト部会」(40社で構成)を10月26日に設立した。部会長に就任した木下顕氏(叶テ岡塗装組)に設立の目的や今後の活動内容等を聞いた。


――設立の目的・経緯は
 法令を遵守し、安全で適正な処理作業を行うためだ。実は、昭和62年にもアスベスト部会(平成7年解散)を設立し、公共施設を中心とした吹付けアスベストの処理作業等を行った実績がある。
 しかし、今回は7月に施行された「石綿障害予防規則」や、地域住民への健康被害が発生するなど社会問題化し、一般の人々の関心が非常に高い。さらに、当時に比べ、工事に携わる作業員必要資格や記録書類の保管、周辺への環境対策など関係法令も格段に厳しくなっている。
 これらに対処するには、一企業では負担も大きく限界がある。そこで、組合員が団結して問題解決に向け取り組もう―ということになった。
――活動内容は
 まず第1に、関係法令や処理工法等に対する十分な知識を習得することが大切だろう。もちろん、企業のトップだけでなく、実際に作業を行う従業員にまで浸透させなければならない。このための、研修会や講習会等を実施していく。私自身も様々な情報を収集し、部会員に対し速く正確に伝えていくつもりだ。
 次に会員が受注した工事の監査と施工記録の保管。会員が受注した工事が適正に行われているかを確認するため、現場パトロールを実施する。また、施工記録についても、30年間の保管が義務づけられている。各企業でも保管するが、万が一の紛失等に備え、部会でも管理する。
 このほか、アスベストに対する相談や使用有無を調べる事前調査、作業に必要な資材等の共同購入なども行う。
――どのような部会を目指すのか
 発注者から「部会員に頼めば、大丈夫だ」と言われるような信頼される部会にしたい。そのことが、受注拡大にも繋がってくると思う。無論、会員一人ひとりが自覚を持ち、法令を遵守した施工を徹底させることが最低条件だ。
 従事者の安全対策にも、万全を期したい。部会員の中からは、絶対にアスベストによる健康被害者は出さない。
――今後の課題・要望等は
 法令に基づいたアスベストの処理を行うには、クリーンルームの設置や作業員の保護具、さらに処理したアスベストの処分など費用が掛かる。このことを、発注者の方は、是非とも理解してほしい。我々も、作業能率の効率化等に向け努力していく。
 繰り返しになるが、アスベスト処理は安ければいい≠ニいう問題ではない。仮に今、ばく露したら、20〜30年後には中皮腫などの症状が発生する。そのことを、発注者や施工者はもちろん、施設を利用する人も、よく考えてほしい。
2005.11.17掲載

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