(社)熊本県建設業協会
       青年部新部会長 津留克也氏



 5月末開かれた(社)熊本県建設業協会青年部の通常総会で新会長に津留克也氏(津留建設(株)常務取締役)が就任した。『次世代を担う経営者として踏み出そう確かな一歩』を今年度のキャッチフレーズに掲げた同部会は今年で設立11年目。新会長として新たな第一歩に若さあふれる舵取りが期待される。
 新執行部での新体制がスタートして1カ月あまり。そこで、新会長への意気込みや青年部の方向性、建設産業における課題などについて聞いてみた。

 −新会長就任の抱負をお伺いします
 建設業界は、公共事業の激減等により厳しい現実に直面しているのは言うまでもないが、一方でIT化に伴い、電子入札・納品などの新しい取り組みが着々と進んでいる。これらを運用するのは我々であり、今後も講習会や研修会を積極的に行う。その際には県外青年部、国、県との情報交換を密にし、時代の流れに順応していかなければならない。若さゆえの活発な行動力で乗り切って行きたい

 −今後の青年部の方向性、事業展開は
 会員数の減少に歯止めをかけたい。ピーク時200社あった会員も現在は、136社。倒産・廃業など仕方のない面もあるが、青年部に在籍する会員で"来る人は、何をしても来る。来ない人は何をしても来ない"と明らかに差が見える。まずは会員各人の「意識改革」が必要だ。せっかく会費を払っているのだから、進んで勉強をする姿勢を望んでいる。
 事業面では、新規事業に取り組むより、継続事業を熟成させていきたい。今年度事業計画でも打ち出しているが、国、県との懇談会を引き続き行い、行政とのネットワークを構築する方針だ。具体的には、受発注機関双方で、CALS/ECへの対応が急務と考える。システムが変わる時は何をするにも大変だが、今はその一番重要な時期にきている。幸い青年部としては講習会等の積極的な実施で、会員全体に浸透しつつある。これは今後も更に力を入れていく分野だ。

 −建設産業全体が不況で疲弊する中での業界の課題も多いと思います。そのあたりの課題をどのように捉えていますか
 建設業界にとって、これからは先を見通す施策が必要。それは会社の合併、新分野進出と様々だが、特に新分野進出については、県との懇談会でも、常時話し合われており、仕事が少ない以上視野に入れておかなければならない課題と捉えている。青年部においては現在、具体的な事例はないが、今後、新分野を目指すものには何らかの支援をしていきたい。
 このほか、建設業界全体のイメージアップ化を図る必要もあると思う。青年部では、毎年、「土木の日」の一環で煙草のポイ捨て中止を呼びかける運動や植栽などを行っている。地域あっての建設業界。そのためには地域に貢献する必要があるのではないかと考える。

 −最後に熊本の発展にはどのような社会資本整備が必要と考えていますか
 新幹線全線開通に伴う熊本駅周辺整備開発には期待を寄せている。しかし、新幹線が全線開通すると熊本は通過点となりうる懸念がある。新駅開通に加え、人をとどまらせる何らかの仕掛け、それが周辺整備開発だと考える。そのためには、熊本県・市に活力ある計画をお願いしたい。
2004.06.21掲載

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