令和4年建設事業関係功労国土交通大臣表彰を受賞
土井組 代表取締役会長 土井建氏
時代の変化に「適応力」を


 熊本地震から2年後の2018年、熊本県建設業協会長に就任した。応急復旧工事がほぼ終わり、本格的な復旧工事に入る頃で、不調・不落の増加が懸念されていた。協会員の思いを汲み取り、国、県、市町村に出向いては条件を提示し、受注しやすい環境づくりに奔走した。「良かったのかどうか自分ではわからないが、協会のためにと一生懸命に取り組んだからだろうか」と、今回の受賞を受け止める。
 業界では今、CCUSやDX、働き方改革、外国人雇用など課題が山積し、日々変化している。公共事業は国土強靱化による5カ年の一定量が約束されたものの、コロナ対応への予算支出や、国防費の見直し議論、物価高などにより、先行きが不透明になってきた。「過去の経験だけでは通用しない。この流れが続くかもわからない。先のことを決めつけず、時機に応じた適応力が一番必要だ。柔軟な発想で、どんな状況になっても対応できるように」と後進にメッセージを送る。
 モットーは他力本願。他人まかせという意味ではなく、本来は仏様の力に頼るという意味。「経営者が1人でどんなに頑張っても、何もできない。社員の力を借りることで、何かをやり遂げることができる。協会活動も同じで、会員の力があってこそだ」。仲間と酒を酌み交わして親交を深め、明日への活力を養う。
 船、バイク、ゴルフ、スキューバダイビングなど多彩な趣味は周知のとおり。スキューバは約10年かけてインストラクター資格も取得したほどだ。「パラオの海で30bほど潜ったら周りが真っ青で、バラクーダーや巨大な鮫が目の前を泳いでいた。何も考えずぼーっとしているだけでよか」と頬を緩める。ただ、協会長に就任後は多忙の毎日で、趣味は暫くお預け状態だ。八代市鏡町在住、67歳。
2022.8.1掲載

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