平成27年度職業能力開発関係厚生労働大臣表彰を受賞した
藤永組代表取締役 藤永勝利氏
志を持たせる仕組みづくり



 昭和63年に八代高等職業訓練校を運営する八代職業訓練運営会に理事として入り、平成10年に会長就任、16年から同校校長も務めている。今回の表彰を「長くやってきただけ」と申し訳なさそうに話しながらも、「先輩方から受け継いだ事業を守っていかなければとの思いだった」と責任感の強さを覗かせる。
 事業主や事業主団体などが、雇用する社員に対し計画的かつ体系的に職業訓練を行う認定職業訓練校。景気の悪化に伴い、新たに雇い入れる企業が減少したため、校長を引き受けた頃から入校希望者が少なくなっていった。新入社員が入ったと聞けば、その会社に出向いて声を掛け、一時休止していた普通課程訓練を再開させることもできた。「頭(知識)と腕(技能)だけでなく心、社会人としての教育もしており、人間力がレベルアップできる」と訓練校の存在意義を強調する。
 ただ、志を持つ若者が多いとは言えず、各企業がインターンシップなどに取り組んでも、その仕事に魅力を感じていなければ入職してこないのが現実だ。「自分が継承していくという強い志を持たせるような仕組みづくり」を模索する。
 建設業を営む家庭に生まれ、高校では建築、大学では土木工学を学ぶなど、この業界に入るのが自然の流れだった。心掛けているのは相手の話をよく聞くこと=B「迷っていたとしても、話しているうちに解決方法が見えてくる」。
 学生時代はバレーボールに打ち込み、高校では全国大会やインターハイに出場した。今もスポーツ観戦を楽しみの一つにしている。70歳。八代市在住。
2015.11.30掲載

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