国土交通省緑川ダム管理所長
 上江川良治氏

ダムの重要性を情報発信


写真 熊本県内への赴任は、八代、熊本に続き13年ぶり3度目となる。「緑川ダムは地域住民のもの。我々は、ダムを預かり、住民の生命と財産、そして自然を守る役割を担っている。粗末には扱えない」。河川のプロとして緑川ダムの管理とダム湖内の環境の変化を監視しつづける。
 印象に残る仕事は、平成18年7月発生の鹿児島県北薩豪雨災害による川内川激特事業。最後の3年間を担当し、分水路や堤防などを完成させた。「災害発生時、いつも一番に現場に入るのは地場の建設業。昨年の九州北部豪雨でも昼夜を徹し緊急復旧工事に尽力された。あまり報道されないのが残念」と、建設業の機動力による社会貢献に頭を下げる。
 緑川ダムは昭和46年竣工の直轄ダムで、九州では鶴田ダムに次いで2番目に古い。限られた職員数だが、きめ細かな維持管理が必要なため、全力で保守点検にあたっている。「ゲリラ豪雨が発生しても初動体制に遅れが出ないよう、日頃から機械等の点検や規則に沿った訓練を積み重ねている。赴任から2カ月、大規模出水がいつ発生しても対応できる万全の体制を整えているつもりだ」と胸を張る。
 ダムの見学者は年間2000人ほど。洪水調節の効果として、ダム下流の河川水位低減などをあげている。「ダムの重要な役割を、マスコミなどを通じもっと発信していくことが今後の課題」と治水事業の周知に意欲を見せる。
 休日は、鹿児島の自宅へ戻りクロ釣りを楽しむ。思わぬ大物が釣れることも。帰宅時は愛犬コロが大喜びで迎えてくれ、癒されるという。昭和31年生まれ。57歳。
2013.07.01掲載

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