国土交通省川辺川ダム砂防事務所長に就任した
 吉田邦伸氏
「現場主義で対話≠重視」


写真 熊本はもとより、九州内の勤務も初めてだが、不安は感じない。「出身が鹿児島県の出水市。懐かしい雰囲気があり、古里に帰ってきたようだ」と笑顔を見せる。
 子どもの頃から興味があった環境≠学ぶため、北海道の大学へと進学。夏休み等は帰省も兼ね、オートバイで日本各地を走り回った。テントを積んで野宿暮らしを重ねるうち「自然環境と人々の安全・安心な暮らしをうまく結びつける仕事がしてみたい」と当時の建設省に入省。その後は全国各地を飛び回り、河川、道路、港湾などを生かした地域づくりに携わってきた。「地域の特徴を生かした地元の工夫や取組を応援することによって、その地域が盛り上がっている様子を見るのは、何事にもかえがたい」と喜びを口にする。
 仕事では「現場主義」を貫く。書類で分かったつもりでも、現実は必ずしもそうではない。「昼夜・晴雨を問わず実際に自分の足で歩いてみて、肌で感じ、目で見て考えることが大切だ」と強調する。その上で「地域には、それぞれ異なる文化があり、価値観も多種多様。地域の方々の考えを知るため対話≠煬かすことが出来ない」。
 川辺川ダム問題に翻弄され続けてきた五木村の生活再建にも手腕が問われる。「6月末の国・県・村の3者による一定の合意をもとに、今後とも村民の方々のご意見等を伺いながら、出来ることは真摯に着実に実践していくつもりだ」と立場を明確にする。
時間があればマウンテンバイクで汗を流す。湯前町と人吉市を結ぶ球磨川サイクリングロードも満喫した。「いつかは国道 445号を駆け上がって五木村まで足をのばしてみたい」と頬を緩めた。
 昭和45年生まれの41歳。人吉市に家族 4人で暮らす。
2011.9.8掲載

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