「確かな技術力≠ナ顧客満足の向上に努めたい」
第20回全国建築塗装技能競技大会で厚生労働大臣賞を受賞
(有)落合建装 落合英人氏


落合英人氏 「これで少しは、社長の技術力にも近づけたかな」。照れ臭そうに笑う。子供の頃から、社長でもある父・三郎氏の後を追って現場で遊び回っていた。将来の夢は「プロ野球選手か、塗装工」だった。
 「パパ、頑張ってね」。4歳と1歳の愛娘が応援に駆け付ける中、(社)日本塗装工業会主催の「第20回全国建築塗装技能競技大会」(9月20日〜21日、京都市)に挑んだ。その結果、新人賞部門で見事1位となる厚生労働大臣賞を受賞した。
 「ペンキを塗るだけの簡単な仕事」と安易に考え、塗装工になる夢を実現させた。しかし、実際は、段取りや準備作業など大変なことばかり。「きつかった思い出しかない。最初の数カ月間は、仕事が終わったら、食事もせずそのまま寝ていた」と当時を振り返る。それでも続けたのは、「どうせ社長の息子だ―と周りから絶対に言われたくなかった」。温和な表情からは想像できない、不屈な面を覗かせる。
 2年に1度の競技大会には、全国各地域のブロック予選を勝ち抜いた兵(つわもの)≠ェそれぞれの技を競い合う。九州代表で参加する熊本県の職人は、毎回、上位入選を果たすなど、非常にレベルが高い。「何としても賞を取りたいと思っていたが、まさか1位とは‥。ビックリした」。
 実は、競技中にアクシデントが発生した。職人にとって命≠ニもいえるコテ。熊本から会場に送ったのだが、傷がついていた。「気づいた時には、頭の中は真っ白。思い通りの仕上げができなかった」。その状況を克服しての1位。レベルの高さを証明した。
 技術面・段取り・各種交渉ごと―。「まだまだ自分には不足している。先輩方から学ぶべき事が多い」と謙虚な姿勢を崩さない。
 「こんなに綺麗にしてもらって、ありがとう」。住宅棟の塗替え後、施主から感謝されることが一番の喜びだという。「耐久性を重視した塗装など時代の変化に対応したサービスを提供し、確かな技術力で顧客満足の向上に努めていきたい」。そう語る姿は、会社の将来像≠熾`きはじめているようだ。
 熊本市在住で妻と娘2人の4人家族。昭和53年生まれの27歳。
2005.10.06掲載

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