「資格取得で技術者の自信と誇り」
国土交通大臣表彰(建設事業関係功労)を受章した
(株)水野建設コンサルタント 代表取締役 西 義春氏


 「良い物を納める事が我々の仕事。職員一同の永年の努力と実績が評価されたものだと受け止めている」と技術者として信頼を得ることの難しさを熟知しているリーダーは、受賞の重みをこう語る。
 昭和33年に熊本工業高校を卒業後、叶野建設コンサルタントに入社し、10年間技術者として汗を流した。「初代社長に徹底して技術を叩き込まれた。厳しい指導のおかげで今の私がある」。
 専務に就任したのは若干29歳。会社の機構が大きく変わり異例の大抜擢となった。現場での指揮、若手技術者への指導、営業活動、経営管理など昼夜を問わず働き、経営を軌道に乗せた。10年前から社長として強力なリーダーシップで社員を鼓舞し、苦境を乗り超え県内有数の技術者集団にまで育て上げた。
 「何事にも誠心誠意の気持ちでやってきた。これまで大きなミスもなく企業として存続出来たことにホッとしている。間違いがあると言われるとドキッとする」。誠実な取り組みには、大きな責任が生まれることをほのめかす。
 測量技術は、十数年前に比べ目覚ましい進歩を続けている。人工衛星の電波を受信し、観測するGPS測量やパソコン上で地理情報を管理・計画などが出来るGISが今では主流となっている。3次元から4次元への測量も夢ではなくなった。
 常に最先端の技術を取り入れることで業界を引っ張てきた。GPS測量は県内で初めて導入し、各振興局等で説明会を開き好評だった。「待っていては駄目。建設コンサルタントとして、良いものは積極的に技術提案をしていかなければならない」。
 (社)熊本県測量設計・建設コンサルタンツ協会では副会長としての顔を持つ。大手業者との技術力の差を埋めるため、資格取得の講習会には積極的な参加を呼びかける。「地元の強みは、地域に密着した的確な提案ができること。地元で出来る事は、地元でやる」。後輩の技術者には資格取得を強く訴える。資格を取ることにより自信と誇りを身に付けてほしいからだ。
 若い頃は、サッカーで国体にも出場するほどの選手だった。サッカーを通してチームワークの大事さを学んだとも。今でも年に1・2回気の合う仲間達と球を追いかけ汗を流している。
 熊本市に妻と2人暮らし。昭和15年生まれ。65歳。
2005.7.25掲載

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